こんにちは、 トモ(@tomo_web_jp)です。
Macは、初期設定では美しい画面、ワクワクする動作・アニメーションが楽しいですね。
私は、プロのリモートワーカーとして、よりサクサク・高速な設定はないかを絶えず探しています。
今回は、その高速化に貢献する「コマンド」について紹介します。
本記事のテーマ
Macユーザに向けて、私が実際に設定している「Macを高速化に役立つコマンド」について解説
読者へのメッセージ
ここにあるコマンドを、MacのTerminalから実行することでMacの高速化をすることがでます。
知っている人にとっては、一般的なコマンドです。設定を戻す場合もON/OFFを切り替えることができますが、実施はあくまで自己責任でお願いします。(とはいえ、ぶっこわれる類のものではないので安心してください。戻し方も記載しますよ)
それでは、いきましょう。
Macの高速化コマンドとは
Macを高速化し、生産性を上げたいあなたに向けて、高速化するコマンドを紹介します。
Macの高速化コマンドとは、高速化に効果のある設定変更をコマンドで行うこと
「コマンド」と聞くと身構えてしまう人も多いかもしれません。
コマンドを触ったことのない人に向けて、コマンドについて簡単に説明するとMacのターミナルという画面に、プログラム(コマンド)を投げることで、設定を変更する操作を指します。
コマンドと呼ばれる簡単なプログラムを、ターミナルで命令することでMacを動かすことができます。
設定変更は画面からも可能、コマンドで上限を超えた設定が可能
これから紹介する設定変更は、システム環境設定から変更できます。
ただし、画面から設定できる機能には上限値があるので今回は、コマンドで紹介します。
これから紹介する高速化コマンドの作業イメージ
イメージは、黒い画面・白い画面に命令文の文字をコピペする作業です。
苦手な人は、コマンドはレベルアップ後にやるとして、こういったアプリを使ってメンテナンスをするのがいいかもしれません。

むやみやたらに実行せず、理解することが重要
これは私のやり方ですが「むやみやらたに実行せずに、理解したうえでコマンドを流すこと」が大切です。
コピペで済むような便利なサイトがたくさんありますが、仕組みを理解したほうが応用が利くし困ったときに自分の力で調べることができるようになります。
すなわち、読んでくださるあなたの長期的な生産性を考え、私なりに解説を加えました。
できれば、1つ1つのコマンドで何をしているかチェックしてみてください。
理解して進めましょう。コマンドは自己責任です。
Macを高速化する方法のファーストステップ ”ターミナル”
念のため、”ターミナル”から説明します。
ターミナルの起動
ターミナルは、下記の場所から起動します。
アプリケーション>ユーティリティ>ターミナル
起動については、Apple公式サイトを参考にしてください。
Windowsの”コマンドプロンプト”のMac版の機能だと考えてよいです。
コマンドを反映させるためにはMacを再起動しよう
コマンドでの設定を反映させるには、Macを再起動させましょう。
一気にコマンドを流したい人向けコマンド一覧
複数の設定を一度に適用したい場合、以下のコマンドをターミナルにコピー&ペーストして実行してください。これにより、Macの高速化や操作性向上のための設定を一括で適用できます。
コマンド一覧
# キーリピート入力認識を早くする
defaults write -g InitialKeyRepeat -int 10
# キーリピート速度を早くする
defaults write -g KeyRepeat -int 1
# Finderのアニメーションを無効化
defaults write com.apple.finder DisableAllAnimations -bool true
# スクロールバーの弾むアニメーションを無効化
defaults write -g NSScrollViewRubberbanding -bool false
# ウィンドウの自動アニメーションを無効化
defaults write NSGlobalDomain NSAutomaticWindowAnimationsEnabled -bool NO
# デスクトップ間の移動遅延を短縮
defaults write com.apple.dock workspaces-edge-delay -float 0.2
# Finderの情報パネルのアニメーションを無効化
defaults write com.apple.finder AnimateInfoPanes -bool false
# Exposéのアニメーション速度を高速化
defaults write com.apple.dock expose-animation-duration -float 0.1
# アイコン整列時のアニメーションを無効化
defaults write com.apple.finder AnimateSnapToGrid -bool false
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
# Dockを再起動して設定を反映
killall Dock
Macの文字入力を高速化するコマンド
ここでは、Macの文字入力の高速化に役に立つコマンドを紹介!
キーボード入力の高速化①|キーリピート入力認識を早くする設定
# キーリピート入力認識を早くする
defaults write -g InitialKeyRepeat -int 10
キーリピートとは「キーを長押しした時の連続入力の速さ」を指します。
最も多く使うシーンは、十字キー・矢印キーの移動です。
左右上下に動かす時に、同じキーを連続で押しますが、その時の連続入力の速さを変えるとコマンドです。
このキーリピートですが、通常は、画面からシステム環境設定 > キーボード から設定できます。
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
Write | 書き込みをする命令 |
-g | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
InitialKeyRepeat | キーリピート入力認識までの速度 |
-int 10 | 速度を指定 1=15ms(ミリ秒) システム環境設定の上限値は15=225ms |
$ defaults ・・システム環境設定から変更できる設定を、上限を超えて設定できるコマンドです。User Defaults Systemという設定を管理するファイル「plist」に書き込み・設定をすることができます。
キーボード入力の高速化②|キーリピート速度を早くする設定
# キーリピート速度を早くする
defaults write -g KeyRepeat -int 1
次は、キーリピートを早くするコマンドです。
InitialKeyRepeatとKeyRepeatの違いは、キーリピートを始めるまでの時間と、その先のキーリピートの速さです。
併せて設定しましょう。
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
Write | 書き込みをする命令 |
-g | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
KeyRepeat | キーリピートの速さ |
-int 10 | 速度を指定 1=15ms(ミリ秒) システム環境設定の上限値は2=30ms |
キーリピート速度設定の確認方法
# 現在のキーリピート開始までの時間設定を確認
defaults read -g InitialKeyRepeat
# 現在のキーリピート速度設定を確認
defaults read -g KeyRepeat
Readコマンドに換えることで、現在の設定を確認することができます。
キーリピート速度設定を元の設定に戻す方法
# キーリピート開始までの時間設定を削除し、デフォルトの設定に戻す
defaults delete -g InitialKeyRepeat
# キーリピート速度設定を削除し、デフォルトの設定に戻す
defaults delete -g KeyRepeat
「速すぎる」「誤操作が増えた」場合は、初期設定に戻しましょう。
defaults deleteで、上書きをしたデフォルト設定を削除するコマンドです。
↑のコマンドをターミナルから流すことによって、今回設定した設定を削除することができます。
Finderを開く時のアニメーションをOFFするコマンド
次は、Finderの動作を変更します。
ガチで仕事をするには、アニメーション表示は不要なのこういった設定をOFFにしていきます。
Finder高速化コマンド|アニメーションを無効化
# Finderのアニメーションを無効化
defaults write com.apple.finder DisableAllAnimations -boolean true
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
com.apple.finder | Finderを指定 |
DisableAllAnimations -boolean true | すべてのアニメーションの不使用設定をTrueにする。 |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
DisableAllAnimations -boolean true;は、その名の取り、「Disable」Dis(否定) + able(できるようにする)で不使用の設定です。Booleanというのは、On/Offのような二者択一の条件をさします。TrueかFalusで判定します。
すなわち、True/Falseをここでセットするというコマンドになっています。
Finder高速化の設定確認方法
# Finderのアニメーション設定の現在の状態を確認
defaults read com.apple.finder DisableAllAnimations
WriteをReadに変えることで、現在の設定を確認することができます。
Finder高速化設定を元に戻す方法
# Finderのアニメーション無効化設定を削除し、デフォルト状態に戻す
defaults delete com.apple.finder DisableAllAnimations
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
Writeの部分を、Delete(削除)にすることで、今回セットした設定を削除し基に戻すことができます。
こちらも、Writeと同様Killall Finderで、Finderの強制終了をします。
強制終了を行うと、finderが新しく立ち上がるので再起動をしているとも言えます。
“スクロールバーの弾むアニメーション”をOFF
スクロールバー高速化コマンド|アニメーションを無効化
# スクロールバーの弾むアニメーションを無効化
defaults write -g NSScrollViewRubberbanding -bool NO
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
このコマンドは、スクロールした際の”弾むような”アニメーションを無効化するコマンドです。
一番端までスクロールするとビヨンビヨンと戻ってくる動きですね。
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
-g | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
NSScrollViewRubberbanding -bool no | スクロールバーのアニメーションを設定をNoにする |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
NSScrollViewRubberbandingは、スクロールバーの弾むようなアニメーション設定を指定しています。
Rubberbandingは、英語でゴム紐なので、ゴム紐のような動作の機能ということですね。
boolというのは、Finderでも出てきたBooleanのことです。
これをNoにすることで、アニメーション設定を切ることができます。
デフォルト設定に戻す
# スクロールビューの端で弾むアニメーション設定を削除し、デフォルト状態に戻す
defaults delete -g NSScrollViewRubberbanding;
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
deleteで、設定を削除します。忘れずに、Killall Finderも流します。
“オートマチックウィンドウアニメーション”をOFF
オートマチックウィンドウアニメーションを無効にする
# ウィンドウの自動アニメーションを無効化
defaults write NSGlobalDomain NSAutomaticWindowAnimationsEnabled -bool NO
新規ウィンドウを開いた際に、徐々に拡大していくアニメーションをOFFします。
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
NSGlobalDomain | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
NSAutomaticWindowAnimationsEnabled -bool NO | アニメーションをOFF |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
デフォルト設定に戻す
# ウィンドウの自動アニメーションを有効化
defaults write NSGlobalDomain NSAutomaticWindowAnimationsEnabled -bool YES
アニメーション設定をONに戻します。
アプリのデスクトップ間の移動速度を変更
高速化
# デスクトップ間の移動遅延を短縮
defaults write com.apple.dock workspaces-edge-delay -float 0.2
# Finderを再起動して設定を反映
killall Dock
このコマンドを実行すると、以下のような変化があります
• デスクトップ間の切り替え(Mission Controlやフルスクリーンアプリの切り替え)が速くなります。
• マウスカーソルを画面の端に移動したとき、遅延時間が短縮され、すぐに切り替えが始まります。
デフォルトでは遅延がやや長めに設定されており、このコマンドで効率的な操作が可能になります。
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
NSGlobalDomain | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
com.apple.dock | Docに対して |
workspaces-edge-delay -float 0.2 | デスクトップ間の移動速度を変更 ここでは遅延時間を「0.2秒」に設定しています。 |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
デフォルト設定に戻す
# デフォルトの遅延時間を復元
defaults delete com.apple.dock workspaces-edge-delay
# Finderを再起動して設定を反映
killall Dock
Finderのアニメーションを削除
アニメーションを無効化
# Finderの情報パネル表示時のアニメーションを無効化する
defaults write com.apple.finder AnimateInfoPanes -boolean false;
# Finderを再起動して設定を反映
killall Dock
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
NSGlobalDomain | NSGlobalDomain すべてのアプリケーションで共通の設定領域 |
com.apple.finder | Finderに対して |
AnimateInfoPanes -boolean false; | アニメーションをOFF |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
デフォルト設定に戻す
# Finderの情報パネルアニメーション設定を削除し、デフォルトに戻す
defaults delete com.apple.finder AnimateInfoPanes
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
ミッションコントロールのアニメーション時間を変更
アニメーション時間を変更
# Mission Control(Exposé)のアニメーション速度を高速化する
defaults write com.apple.dock expose-animation-duration -float 0.1
# Dockを再起動して設定を反映
killall Dock
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
com.apple.dock | Dockに対して |
expose-animation-duration -float 0.1 | アニメーションの時間を0.1msに |
killall Dock | Dockを強制終了+再起動 |
デフォルト設定に戻す
# Mission Control(Exposé)のアニメーション速度設定を削除し、デフォルトに戻す
defaults delete com.apple.dock expose-animation-duration
# Dockを再起動して設定を反映
killall Dock
アイコンをドラッグした時のアニメーションをOFF
デスクトップやフォルダ内のアイコンをグリッドに整列する際のアニメーションを無効化
# デスクトップやフォルダ内のアイコンをグリッドに整列する際のアニメーションを無効化する
defaults write com.apple.finder AnimateSnapToGrid -boolean false
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
com.apple.finder | Dockに対して |
AnimateSnapToGrid -boolean false | アニメーションをOFF |
killall Finder | Finderを強制終了+再起動 |
デフォルト設定に戻す
# アイコン整列アニメーション設定を削除し、デフォルト状態に戻す
defaults delete com.apple.finder AnimateSnapToGrid
# Finderを再起動して設定を反映
killall Finder
ダイアログの表示速度を高速化
ウィンドウのリサイズ(サイズ変更)アニメーションの速度を高速化
# ウィンドウのリサイズ(サイズ変更)アニメーションの速度を高速化する
defaults write -g NSWindowResizeTime 0.001
コマンド | 解説 |
---|---|
defaults | システム環境設定から変更できる上限を、超えて設定できるコマンド |
write | 書き込みをする命令 |
com.apple.finder | Dockに対して |
NSWindowResizeTime 0.001 | アニメーションをOFF |
デフォルト設定に戻す
# ウィンドウリサイズアニメーションのカスタム設定を削除してデフォルトに戻す
defaults delete -g NSWindowResizeTime
コマンドが面倒な場合
Mac向けメンテナンスアプリがおすすめ
Mac向けのメンテナンスアプリがいくつか存在しますが、CleanMyMacXは利用者も多く人気のアプリの1つです。
こちらにまとめていますので、興味のある方はチェックしてみてください。

まとめ
いかがでしたでしょうか。ここで紹介したコマンドを使ってサクサクなMacで、イライラを減らしましょう。